東急ゴルフパークたまがわ閉鎖の真相と跡地の今|2026年代替案内
東京都心や神奈川近郊のゴルファーから「本格的なアプローチ練習ができる聖地」として長年愛されてきた「東急ゴルフパークたまがわ」。かつて川崎市高津区の多摩川河川敷に広がり、都心からの優れたアクセスと整備の行き届いたベント・高麗の2グリーンで熱烈な支持を集めていました。しかし、ある時期を境にその姿を消し、現在もネット上では再開を望む声や「跡地はどうなったのか」という疑問が絶えません。
本稿では、営業終了の引き金となった被災の真相、運営企業が下した苦渋の決断、そして2026年現在における現地の最新状況を現地調査と公的データを交えて徹底検証します。さらに、腕を磨く場を求めているゴルファーに向けて、現在利用可能な優良代替ショートコースの比較情報まで網羅してお届けします。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:2019年秋の台風19号による壊滅的な水没被害を受け、運営の東急スポーツシステムが巨額の復旧費と治水リスクを鑑みて営業終了を正式決定。
- 要点2:2026年現在、跡地は国および川崎市主導の河川改修・高規格堤防事業および多目的緑地エリアへと変貌しており、ゴルフ場としての再開見込みは完全にゼロ。
- 要点3:ショートゲーム練習の代替先としては、奇跡の復活を遂げた「多摩川ゴルフ倶楽部」や本格的なショートコースが有力な選択肢となる。
【2026年最新状況】東急ゴルフパークたまがわ閉鎖理由と営業終了の全経緯
東急ゴルフパークたまがわが突如として営業を停止するに至った直接の引き金は、2019年(令和元年)10月に関東地方を直撃した台風19号(令和元年東日本台風)による記録的な水没被害です。観測史上最大級の降水量を記録したこの台風により多摩川は氾濫危険水位を大幅に超え、川崎市高津区宇奈根の河川敷一帯は濁流に完全に飲み込まれました。
濁流が引いた後の光景は凄惨を極めました。名物だった繊細なベントグリーンと高麗グリーンは厚さ数十センチに達するヘドロと流木、漂着ゴミに覆われ、クラブハウス設備や給排水ポンプ、散水システムも壊滅。当時の関係者や利用者の証言によると、「コースの輪郭すら判別できず、一面が泥の海と化していた」といいます。
コースを運営していた東急スポーツシステム株式会社は、直後から被害状況の精査と復旧可能性のシミュレーションを開始しました。しかし、河川敷という立地上、国土交通省京浜河川事務所が進める河川激甚災害対策特別緊急事業(多摩川緊急治水対策プロジェクト)との兼ね合いが生じました。堤防の嵩上げや河道掘削といった抜本的な治水工事が計画されるなか、民間ゴルフ場を原状復旧するための数億円規模に上る莫大な投資、そして地球沸騰化に伴い激甚化する将来の水害リスクを天秤にかけた結果、再開を断念し完全閉鎖・営業終了という極めて重い経営判断が下されました。

川崎市高津区の現地取材|旧ショートコース跡地の現状と治水転換
2026年現在、かつてゴルファーたちの歓声が響いていた川崎市高津区宇奈根の跡地はどうなっているのでしょうか。現地を訪れると、そこには緑鮮やかな芝生が広がっていた面影はなく、大きく景観が一変しています。
旧敷地一帯は現在、国土交通省および川崎市が進める河川改修計画に基づき、河川敷のグラウンド・自然共生型の多目的広場、ならびに洪水時の流下能力を確保するための高水敷掘削エリアとして再整備が進んでいます。コースの各ホールを区切っていた立ち木やマウンドは治水上の障害物となるため綺麗に撤去・平坦化され、散策路や市民が安全に利用できるオープンな親水空間へとシフトしました。
現地を散歩していた近隣住民(高津区在住・60代男性)は、かつての風景を振り返りながらこう語ります。「土日になれば始発のような時間から多くのゴルファーが集まり、非常に活気がありました。閉鎖が決まったときは寂しかったですが、近年の大雨の降り方を見ると、ここに恒久的なゴルフ設備を維持するのは治水上、無理があったのだと納得しています」。行政による多摩川全体の治水計画が固まり、防災インフラとしての機能が最優先されている以上、この場所にゴルフ施設が復活する余地は完全に消滅しています。
【実態検証】利用者の記憶に残る「パー21・本格2グリーン」の真価
閉鎖から年月が経過した今なお、なぜ東急ゴルフパークたまがわはこれほどまでに惜しまれ、語り継がれているのでしょうか。ゴルフ情報サイトの口コミ履歴や愛好家たちの記録から、その圧倒的なクオリティが浮かび上がってきます。
コーススペックは全長926ヤード、7ホール、パー21というコンパクトな設計でした。一般的な河川敷ショートコースが人工芝マットや簡易的な高麗芝1グリーンでお茶を濁すことが多いなか、同施設は本コース顔負けの本格的なベントグリーンと高麗グリーンの2グリーン制を完備。コース管理スタッフが日夜アンジュレーションや刈り高を緻密にメンテナンスし、本番さながらの微妙なタッチや下りの高速パットが練習できる環境を整えていたのです。
第三京浜道路・京浜川崎ICから約5km以内、東急田園都市線の二子新地駅や二子玉川駅からも至近という立地利便性も相まって、シングルハンディの本格派からコースデビューを控えたビギナーまで、幅広い層にとって「最も実践的な練習場」として機能していました。休日の早朝スループレーや仕事帰りのサクッと回りなど、都市生活者の日常に深く溶け込んでいたからこそ、喪失感は極めて大きなものでした。

多摩川河川敷ショートコース徹底比較|失われた名門と現存施設のスペック
ホームコースを失ったゴルファーにとって最も関心が高いのは、「今、どこへ行けば同等以上の練習ができるのか」という点です。かつての東急ゴルフパークたまがわのスペックと、2026年現在営業を続ける代表的な近隣ショートコースのデータを比較しました。
| 施設名 | コース規模・スペック | グリーン仕様・練習適性 | 編集部の見解・現在の実力値 |
|---|---|---|---|
| 東急ゴルフパークたまがわ (閉鎖) | 7H / Par21 926 yards | ベント&高麗 2グリーン 本コース並みの高速アンジュレーション | 【評価:基準点】アプローチとパットの完成度は首都圏随一だった。現在は閉鎖・再開不可。 |
| 多摩川ゴルフ倶楽部 (神奈川県川崎市中原区) | 9H / Par27 約1,085 yards | ベント&高麗 2グリーン 池越え・バンカー配置が秀逸 | 【有力代替先】同じく台風19号で水没も驚異の復興を達成。実戦的ショートゲーム練習に最適。 |
| 川崎リバーサイドパーク (神奈川県川崎市幸区) | 9H / Par34 2,374 yards | 本格本コース仕様(本芝) ドライバー使用可能ホール多数 | 【ミドルスケール】ショートコースの枠を超えた本格派。ハーフプレーでのスコアメイク確認向き。 |
| そうじ坊ゴルフ練習場 (神奈川県川崎市麻生区) | ショートコース併設 ミニマム構成 | 天然芝グリーン 超ショートレンジ特化 | 【初心者・基礎特化】30〜50yd前後の徹底的なウェッジコントロール練習に絞るなら有用。 |
一般に知られていない盲点とネットの誤解|「再開の噂」を検証
ネット上の掲示板やSNSでは、数年おきに「東急が多摩川河川敷の別エリアでゴルフ場を再開するらしい」「ゴルフパークたまがわの用地売却益で別コースを買収した」といった出所不明の情報が錯綜します。しかし、これらは明らかな事実誤認です。
第一の誤解は、「同じ河川敷にある多摩川ゴルフ倶楽部が再開したのだから、東急も再開できるはず」という混同です。丸子橋近くに位置する多摩川ゴルフ倶楽部も台風19号で完全に水没しましたが、同倶楽部は独立系事業者としてクラウドファンディングや熱心な会員の支援を集め、コース復旧に社運を賭けて再建を成し遂げました。一方で東急ゴルフパークたまがわは、東急グループ傘下の東急スポーツシステムが運営しており、グループ全体のコンプライアンス、ESG経営、国土交通省との治水協調が厳格に問われる立場にありました。親水緑地としての社会インフラ還元が優先された結果であり、資金力や技術力の問題ではなく「事業ポートフォリオと社会的責務の選択」による違いです。
第二の誤解は、「敷地を東急が民間に売却した」という噂です。そもそも多摩川河川敷は国有地(国土交通省管轄)であり、ゴルフ場事業者は国から河川占有許可を得て運営していたに過ぎません。敷地を自由に開発したり、他社へ転売したりする権利は存在せず、占有許可を返上した時点で土地は国の管理下に戻っています。したがって、「東急による再開発」というシナリオ自体が法的に成立しません。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
名門ショートコースが失われた今、首都圏ゴルファーは自身の目的に応じて練習環境を明確に選び分ける必要があります。かつてのファンが代替施設を探すにあたっての判断基準を提示します。
多摩川ゴルフ倶楽部などの近隣代替コースを選ぶべき人: 100ヤード以内からの「寄せワン」率を高めたい中・上級者や、芝生の感触・傾斜からのアプローチを肌感覚で養いたい実践派です。河川敷特有の川風を計算に入れながら、本芝の上から球を打つ感覚は、最新のインドアシミュレーターでも完全には代替できません。特に東急ゴルフパークたまがわの繊細なタッチを愛していたゴルファーにとって、ベントグリーンを維持している多摩川ゴルフ倶楽部は唯一無二の受け皿となります。
インドア施設や広大なドライビングレンジを選ぶべき人: スイングの根本的な修正を行いたい方や、天候・河川敷特有のコンディション変化に左右されず弾道データを測定したい方です。2020年代半ば以降、TrackManなどを備えた高精度インドアゴルフ施設が急増しており、スピン量や入射角の数値管理においては屋外ショートコース以上の費用対効果を発揮します。泥濘や気象リスクを避け、快適かつ効率的な球数練習を求めるなら、無理に河川敷に固執する必要はありません。

【東急 ゴルフ パーク たまがわ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:東急ゴルフパークたまがわの再開見込みは完全にゼロですか?
A1:はい、再開の可能性はゼロです。運営元の東急スポーツシステムは既に営業終了を公式に決定しており、敷地は国土交通省の河川激甚災害対策特別緊急事業に伴う高水敷掘削や親水緑地として整備されています。河川法上の治水優先方針からも、同地点にゴルフコースが再建されることはありません。
Q2:東急グループが発行していたゴルフ利用券やポイントはどうなりましたか?
A2:営業終了決定時に所定の払い戻し受付期間が設けられ、法定の手続きに沿って返金・ポイント失効等の対応が完了しています。現在は一切の受付を行っていません。
Q3:川崎市高津区・多摩川近辺で、現在営業しているおすすめの代替ショートコースはどこですか?
A3:本格的なグリーンと戦略性を求めるなら、同じ多摩川河川敷(中原区・丸子橋付近)で営業を継続している「多摩川ゴルフ倶楽部(9H・Par27)」が最も近い利用感覚を得られます。少し足を伸ばしてドライバー練習も兼ねるなら「川崎リバーサイドパーク(幸区)」も定評があります。
まとめ:今後の動向と失敗しないための判断基準
東急ゴルフパークたまがわは、都市近郊における極上のショートゲーム練習環境として、一時代を築いた伝説的なショートコースでした。台風19号による水没被害から完全閉鎖に至った経緯は、近年の激甚化する自然災害と大都市治水の厳しさを浮き彫りにする象徴的な出来事でした。
2026年の今、現地は防災と市民の憩いを支える多摩川の新しい水辺空間として穏やかな日常を取り戻しています。往年の名コースへの郷愁を抱きつつも、ゴルファーは過去の復活を待つのではなく、現存する多摩川ゴルフ倶楽部などの近隣優良施設や最新のインドア環境を賢く組み合わせ、自身の上達に直結する次世代の練習スタイルへとシフトしていくことが賢明な選択と言えます。 (出典: 東急 ゴルフ パーク たまがわ(Yahoo!ニュース))