日立CM「この木なんの木」はどこ?ハワイ現地の現在と枯れた噂の真相
テレビから流れてくる「この木なんの木 気になる木〜♪」という耳馴染みのあるメロディ。株式会社日立製作所をはじめとする日立グループの企業CMとして、半世紀以上にわたり茶の間に親しまれてきたあの巨大な樹木について、「子どもの頃、日本の大草原のどこかにあると思っていた」と振り返る人は少なくありません。しかし、実在するその巨木が根を下ろしているのは日本国内ではなく、太平洋を越えた常夏の楽園、ハワイ・オアフ島です。
近年、インターネット上では「日立の樹が枯れてしまった」「公園が完全に閉園した」といった不穏な憶測や、入場料の有料化をめぐる困惑の声が散見されます。円安や現地の物価高が進む2026年現在、実際の現場はどうなっているのでしょうか。現地調査データや歴史的背景、樹種モンキーポッドの生態、さらには個人でのアクセスルートまで、旅行者が抱く疑問の真相を徹底的に解き明かします。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:「この木なんの木」のロケ地はハワイ・オアフ島の歴史ある名園「モアナルア・ガーデン」に実在し、樹種はアメリカネムノキ(通称モンキーポッド)。
- 要点2:ネット上で囁かれる「枯れた」「閉園」という噂は完全な誤解であり、定期的な強剪定や歴代CM別ロケ地情報との混同、一時的な休園措置が発端。
- 要点3:現在は大人10米ドルの入場料で一般公開されており、ワイキキ中心部からレンタカーや配車アプリ、路線バス(TheBus)を利用して個人で訪れることが可能。
【2026年最新】「この木なんの木」の場所はどこ?ハワイ・オアフ島に実在する巨木の正体
「あの木は日本国内のどこにあるのか」という長年の疑問に対する決定的な答えは、アメリカ合衆国ハワイ州ホノルル市郊外に位置するモアナルア・ガーデン(Moanalua Gardens)です。ダニエル・K・イノウエ国際空港(ホノルル空港)から車で北東へわずか10分ほど、ワイキキの喧騒から離れた緑豊かな歴史公園の中に、テレビ画面そのままの雄大な姿で佇んでいます。
この樹木が日立グループのCMに初めて起用されたのは、1973年(昭和48年)のことでした。CMソングの誕生秘話も極めてユニークです。作曲を担当した故・小林亜星氏から紹介を受け、作詞を手掛けることになった故・伊藤アキラ氏が、制作陣から見せられた木のイラストに対して放った「この木は、なんという木ですか?」という素朴な質問こそが、あの歴史的フレーズの原点となりました。「名も知らぬ木だからこそ、見る人の知的好奇心を刺激し、グループの総合力を象徴できる」という逆転の発想から、不朽の名作CMが生まれたのです。
地元ハワイにおいても、この木は単なる観光資源にとどまりません。2010年9月、ホノルル市郡当局より歴史的・生態学的に極めて価値が高い樹木として「Exceptional Tree(特別な木)」の公的認定を受けました。ハワイ州の厳しい景観保護規定のもと、文化遺産として手厚く保護され続けています。

樹種モンキーポッドの生態とプロフィール|樹齢や巨大な傘の秘密
「この木なんの木」の正式な植物名は、マメ科ネムノキ亜科に属するアメリカネムノキ(学名:Samanea saman)、現地ハワイや英語圏では一般にモンキーポッド(Monkeypod)と呼ばれています。中南米を原産地とし、19世紀半ばにハワイ諸島へ持ち込まれました。
日立の樹として親しまれる個体は、推定樹齢約130年。高さ約25メートル、枝の広がり(幅)は約40メートル、幹の胴回りは約7メートルに達し、まるで広大な緑のドームのような威容を誇ります。なぜこれほどまでに左右対称の美しい半球形に広がるのかというと、強い日差しが照りつける熱帯地域において、周囲に遮るもののない広大な敷地で日光を効率よく浴びるため、水平方向へ均等に枝を伸ばした結果です。
また、現地では別名「レインツリー(Rain Tree)」とも呼ばれます。雨が降り出す直前や夕暮れ時になると、蒸散を防ぐために葉をキュッと閉じる就眠運動を行うため、古くから現地の天候変化を告げる木として親しまれてきました。朝方に訪れると青々と広がる葉が、夕方近くになると畳まれて木漏れ日の差し込み方が変わる様子は、植物の息吹を間近に実感できる見どころの一つです。
| 項目 | 日立の樹(モアナルアガーデン)詳細データ | 一般的な同種・観光地相場 | 編集部の見解・評価 |
|---|---|---|---|
| 正式名称 / 樹種 | アメリカネムノキ(モンキーポッド) | 熱帯アメリカ原産のマメ科高木 | ハワイ各所で見られるが、樹形の美しさと均整度は群を抜く |
| 推定樹齢 / サイズ | 樹齢約130年 / 高さ約25m・幅約40m | 平均樹齢80〜100年 / 高さ15〜20m | オアフ島屈指の巨木であり、州指定の特別保護樹にふさわしい規模 |
| 入場料金(2026年) | 大人10ドル / 12歳以下無料 | 公営公園は無料〜5ドル程度 | 私有地のため維持費として有料化。保護基金と考えれば妥当な設定 |
| ワイキキからの所要時間 | 車・配車アプリで約20〜30分 / バスで約45〜60分 | 郊外観光地への平均所要時間(30〜45分) | 空港とワイキキの中間に位置し、到着日や最終日の立ち寄りにも最適 |
噂の真偽を徹底検証|「枯れた」「閉園した」と言われる背景と現在の様子
ネット検索を行うと頻繁に目にするのが、「この木なんの木 枯れた真相」や「モアナルアガーデン 閉園の噂」というショッキングなキーワードです。結論から申し上げれば、モアナルア・ガーデンの日立の樹は現在も元気に葉を茂らせており、枯死した事実も恒久閉園した事実もありません。
では、なぜこのような根拠のない噂が広まってしまったのでしょうか。取材班が過去の経緯を検証したところ、複数の要因が重なり合って都市伝説化した構造が浮かび上がってきました。
第一の要因は、過去のCMロケ地と別樹木の伐採報道の混同です。日立の樹CMは、歴代シリーズの中でシンガポールやオーストラリア、アメリカ本土など異なるロケ地の巨木を起用した時期がありました。その中の一本が病気や開発により伐採されたという海外ニュースが、日本の視聴者の間で「あのハワイの木が枯れた・切られた」と誤って伝播してしまった経緯があります。
第二の要因は、定期的に行われる専門家による「強剪定(きょうせんてい)」の視覚的ショックです。巨木の健康維持とハリケーン襲来時の倒木防止のため、数年に一度、大きく枝葉を切り落とす大がかりなメンテナンスが実施されます。剪定直後のスカスカになった姿を目撃した日本人旅行者が、「あのモアナルアの木が枯れ果てて変わり果てた姿になっている」と写真付きでSNSに投稿し、誤解が一気に拡散しました。
第三の要因として、世界的なパンデミックに伴う長期休園が挙げられます。2020年から2022年にかけて観光客の受け入れが全面的に停止し、公園の門が固く閉ざされたことから、「経営難で閉園してしまった」という憶測がひとり歩きしました。現在では手入れの行き届いた芝生とともに一般公開が再開されており、樹勢も極めて良好な状態を維持しています。

【実態検証】モアナルアガーデンの現在の入場料と現地観光のリアル
かつてモアナルア・ガーデンは、誰もが自由に出入りできる無料のローカルパークでした。しかし、日立製作所が莫大な権利契約料を支払っていた時代を経て、敷地全体の維持・警備費用の高騰に伴い、現在は大人1人あたり10米ドル(12歳以下は無料)の入場料が必要となっています。
「公園に入るだけで約1,500円(為替レートによる)は高いのでは」と感じる旅行者もいるかもしれませんが、足を踏み入れるとその価値を実感できます。敷地内には日立の樹だけでなく、数多くのモンキーポッドや南国の固有植物が整然と配置されており、日本の観光地のような混雑とは無縁の静寂が広がっています。
園内には整備されたインフォメーションセンター兼ギフトショップが併設されており、モアナルア・ガーデンのオリジナルグッズやハワイアン雑貨、そして日立公認の「この木なんの木」限定記念ピンバッジやポストカードなどが販売されています。木の下に腰を下ろし、心地よい貿易風に吹かれながら見上げる緑の天蓋は、写真や映像では決して味わえない圧倒的なスケール感と癒やしを提供してくれます。
ワイキキからのアクセス比較|TheBus・レンタカー・オプショナルツアーの最適解
モアナルア・ガーデンへ個人でアクセスする場合、主に3つの選択肢があります。旅行スタイルや人数、英語力に合わせて最適な移動手段を選択することが大切です。
1. 路線バス「TheBus」を利用した行き方と注意点
費用を最も抑えられるのが、オアフ島の公共バス「TheBus」の利用です。運賃は片道3ドル(1日乗り放題パスは7.5ドル)。ワイキキのクヒオ通りから乗車し、アラモアナセンターなどで乗り換えてルート43番やルートAなどの西方面行き路線を利用します。最寄りのバス停「Kaua St + Ala Mahamoe St」などで下車後、徒歩約10〜15分で公園に到着します。
ただし、バス停から公園へ向かうルートはハイウェイ高架下の歩道橋を渡る必要があり、人通りが少なく見通しの悪い区間が存在します。特に夕方以降や女性の一人歩きは治安面で慎重さが求められるため、初めてのハワイ旅行者にはややハードルが高いと言わざるを得ません。
2. 配車アプリ(Uber / Lyft)やレンタカーの利便性
最も推奨される個人アクセス手段は、UberやLyftなどの配車アプリです。ワイキキ中心部からモアナルア・ガーデンまでは片道約20〜30分、料金はチップ込みで片道25〜35ドル前後。同乗者が2〜3人いれば、TheBusと大差ないコストパフォーマンスで安全かつダイレクトに公園ゲート前までアクセスできます。帰りの配車が捕まりにくい時間帯もあるため、到着時にドライバーへ復路の相談をするか、時間に余裕を持って配車リクエストを出すのがコツです。
3. オプショナルツアーでの立ち寄り
運転免許がない方や移動の不安を完全に排除したい場合は、ノースショア観光や空港送迎とセットになった日系旅行会社のオプショナルツアーが確実です。ガイドによる歴史解説や写真撮影のサポートを受けられる安心感があります。

一般に知られていない盲点とネットの誤解|【プロの結論】訪問に向いている人と慎重になるべき人
昭和から平成、そして令和へと受け継がれてきた「この木なんの木」のCMは、単なる企業のPR枠を超え、日本人の集団的記憶に深く刷り込まれた「家族の団らん」の原風景といえます。社会心理学の視点から見ても、広大な枝を傘のように広げて人びとを優しく包み込む巨木のフォルムは、心理的安全性の象徴として受け止められてきました。
しかし、メディアのイメージを抱いたまま現地を訪れるにあたっては、いくつか知っておくべき現実的なギャップが存在します。
【プロの結論】モアナルア・ガーデン訪問の適性判断基準
現地を訪れて最高の感動を得られる人と、旅程の優先順位を見直すべき人の条件を客観的に整理しました。
▼心からおすすめできる人:
- 世代を超えた家族旅行:祖父母から孫まで三世代でハワイを訪れており、誰もが共通認識として知っているシンボルで記念写真を残したいファミリー層。
- 自然の造形美や静寂を好む人:ワイキキのショッピングや喧騒に疲れ、広々とした芝生と巨大な木陰でゆったりとしたハワイの風を感じたい人。
- 日立ファン・CM文化遺産に興味がある人:日本のテレビ広告史を代表する生きたロケ地を自分の目で確かめたいカルチャー愛好家。
▼計画の再検討・スキップを推奨する人:
- 滞在日数が短い初ハワイの人:2泊4日や3泊5日などの弾丸日程で、ダイヤモンドヘッドやカイルア、ショッピングを詰め込みたい場合、移動往復と滞在で半日弱を消費するため優先順位が下がります。
- テーマパーク的なアトラクションを期待する人:園内にあるのは広大な芝生、数本のモンキーポッド、歴史的建造物(カメハメハ5世の別荘跡)、小さなショップのみです。派手なアクティビティを求める若者グループには物足りなく感じられる可能性があります。
【この 木 なん の 木 どこ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:日本国内に「この木なんの木」のモデルや分身となる木はありますか?
A1:日本国内には日立の樹の実物はありません。日本国内の公園や植物園でモンキーポッド(アメリカネムノキ)の温室展示を見かけることはありますが、CM撮影に使用された象徴的な樹木はハワイ・オアフ島のモアナルア・ガーデンにある一本のみです。
Q2:モアナルア・ガーデンの入場チケットは事前予約が必要ですか?
A2:一般的な個人旅行の場合、事前予約は不要です。公園入口のゲートまたはギフトショップ内にある受付カウンターにて、直接クレジットカードまたは現金で入場料(大人10ドル)を支払って入場できます。
Q3:敷地内にはどれくらいの滞在時間を見ておくべきですか?
A3:写真撮影、木陰での休憩、ギフトショップの散策を含めて、所要時間は約45分〜1時間程度が標準的です。敷地内をじっくり散策しても1時間半あれば十分に全体を満喫できます。
Q4:現在の園内には「日立の樹」以外のモンキーポッドもありますか?見分け方は?
A4:モアナルア・ガーデン内には複数のモンキーポッドが生育しています。その中でも日立の公式CMに採用されている個体の前には、日本語と英語が併記された公式の案内看板(日立の樹の解説プレート)が設置されているため、迷うことなく判別できます。
まとめ:世代を超えて息づく「日立の樹」を五感で味わうために
「この木なんの木 気になる木」というフレーズの通り、日本人の好奇心を惹きつけてやまない名木の正体は、ハワイ・オアフ島の雄大な自然と歴史を見守り続けるモンキーポッドの巨木でした。「枯れた」「閉園した」といった断片的な風評に惑わされることなく、現地では今も変わらず、四方に広げた生命力あふれる枝葉が訪れる人々を温かく迎え入れています。
ハワイ旅行の計画を立てる際は、ワイキキのビーチや最新のグルメスポットだけでなく、半世紀以上にわたって語り継がれてきたこの特別な大樹の下へ足を延ばしてみてはいかがでしょうか。木陰に腰を下ろして見上げる緑のドームは、画面越しでは決して伝わらない大自然の息吹と、旅の忘れられない記憶を刻み込んでくれるはずです。 (出典: この 木 なん の 木 どこ(Yahoo!ニュース))